Outline
施工概要
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物件名
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シエリア梅田豊崎
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物件種別
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新築マンションリノベーション(非フルスケルトン)
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所在地
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大阪府大阪市
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構造・規模
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鉄筋コンクリート造・19階建
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面積
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約55㎡
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築年数
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新築
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工期
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約1ヶ月
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工事費
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非公開
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家族構成
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お一人暮らし
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Details
施工詳細
非現実空間を叶える
純白のラグジュアリーな空間
新築マンションを購入したばかりなのに、なぜ内装を変える必要があるのだろうか?
そう思われた方にこそ、わたしたちが今回手がけた新築マンションリノベーションの事例にリノベーションが持つ無限の可能性と真のオーダーメイド空間の魅力を感じていただけたら幸いです。

大阪梅田の1km圏内に立地するシエリア梅田豊崎
わたしたちが今回ご紹介するS様邸のマンションリノベーションは、「真っ白な空間にしたい」「海外のような非現実的な空間にしたい」というご要望から始まります。
リノベーションといえば、壁を壊し、間取りを根本から変更する「フルスケルトン」のイメージが強く、大掛かりな工事を想定される方も多いかもしれません。
しかし、このS様邸のプロジェクトは、間取りを大きく変えることなく、装飾と意匠の力だけで空間を劇的に変えられるというリノベーションの真価を感じていただけると思います。

オール電化や充実した室内設備を備える関電不動産開発が手掛けるシエリア梅田豊崎
マンション特有の様々な制約がある中で、今回のプロジェクトでは結果として大きな間取り変更もフルスケルトン工事も実施しておりません。
装飾や意匠の変更、そして緻密な照明計画といった「装飾の力」だけでも、お客さまの求める生活感を感じさせない非現実的でラグジュアリーな空間を具現化し、当初のS様のイメージを超える空間を実現することができました。
間取り変更が伴わなくとも、装飾や意匠の変更のみで空間を劇的に変えられること。これもまた、リノベーションが持つ良さの一つです。
わたしたちはこの事例を通じて、リノベーションの可能性を皆さまにお伝えできれば本望です。
今回のリノベーションプロジェクトのポイント
- 新築マンションのリノベーション
- 白を基調にした生活感を感じさせない非現実空間の実現
- 装飾だけで空間を演出(非フルスケルトン工事)
これら3つのポイントを軸に、完成した物件の全貌をご紹介させていただきます。
S様邸はルームツアーとしてもご紹介しておりますので、是非とも併せてご覧くださいませ。
白で統一した生活感を感じさせない新築マンションリノベーション(非フルスケルトン)
新築だからこそ求める「自分らしさ」

イタリア漆喰が印象的な白で統一されたラグジュアリーなLDK
今回わたしたちにご相談をくださったのは、大阪市内に新築マンションをご購入されたS様です。
S様はご多忙な日々を送る中で、ご自宅にいる機会が少ないが故に「疲れて帰る家はせめて自分好みの空間にしたい」という強い想いをお持ちでした。
このような生活スタイルの中で、ご来客が多いとのことで「映える空間にしたい」という明確なご要望もございました。
さらに、S様が憧れておられたのはとにかく真っ白な空間。
海外で活躍されている某日本人インフルエンサーが住まわれている「非現実的な空間」の実現を希望されておられました。
新築マンションのリノベーションというと、間取りや設備を大きく変えるフルスケルトンの工事をイメージされがちです。
しかし、このプロジェクトの最も重要なポイントは、間取り変更や大きな変更をほとんど行わず、装飾と照明計画のみでお客さまの理想を超える空間を実現したという点にあります。
リノベーションとは、ただ単に不満を解消するだけでなく、お客さまが抱く「強い憧れ」を制限がある中でいかに具現化するか、固定概念を打ち破る提案力が試されるわたしたちの挑戦でもあります。
マンション特有の制約の中で、
理想の空間を目指す。

白のフローリングを活かし、カラーガラスや漆喰などのマテリアルを配した一貫性と光のリズムを感じる空間
このプロジェクトのプランは、当初床のフローリングを全て大理石にしたいというS様の強いご希望からスタートしました。
真っ白で非現実的な空間を求めるS様にとって、床全面に施す大理石は欠かせない要素でした。
しかし、各々マンションにはその建物を守り、住まわれる方全員の快適性を保つためのルールが存在します。
床材に関しては下層階への騒音影響を抑えるため、ほとんどのマンションで一定の遮音等級を満たすものが定められています。
床材に関する制約を確認する中、今回のマンションでは床を大理石に変更することは管理規約上NGという回答がもたらされました。
ご要望の最優先事項がルール上叶わないことが判明し、S様は非常に落胆されておられました。
ここでわたしたちナインフォーは、発想を逆転させる大胆なプランを提案させていただきました。
今回のS様のご要望、床の変更をすることなく実現しましょう!
床を大理石に変更するはずだった費用分を、内装の装飾に全て投じてみませんか?
マンションの制約を踏まえた最良のプランを考えさせてください。
幸い既存の床フローリングは白に近い木目であったため、これをベースとして活かし、壁や装飾、照明計画で徹底的に「白のラグジュアリー」を追求することにしたのです。
この提案をS様は大変お気に入りいただき、プロジェクトは一気に加速しました。
この制約を乗り越えるための発想の転換こそが、S様の理想を上回る、世界に一つだけの空間を生み出す分岐点となりました。
〜 玄関・廊下のこだわり 〜
素材と光の魔法で生まれる
上質な非日常への入り口
玄関は、その家に帰ってきた時、そしてお客さまを迎える際の「顔」となる空間です。
玄関・廊下のリノベーションポイント
- 統一感を極める「シート貼り」のテクニック
- 大胆な意匠で迫力を生む「大判タイル」
- 光源を隠し、質を高める「グレアレスダウンライト」
1. 統一感を極める「シート貼り」のテクニック

After – 白で統一された玄関〜廊下

Before – リノベーション前の玄関〜廊下の様子
マンションの標準仕様では、玄関扉は黒、各種扉は茶色の木目が使われていることがよくあります。
S様邸でも、シューズクローゼット、トイレ、寝室に繋がる扉、そして玄関扉の内側も標準的なものでした。
白い空間の統一感を徹底するために、これらの木目を完全に消し去るプランとなりました。
白の空間を実現するために採用したのは白いシートです。
このシートを玄関扉の内側や各種居室への扉に貼ることで空間全体の統一感が一気に向上し、より高級感のある白の世界を演出しています。
玄関扉は単なる真っ白ではなく素材感のあるシートを採用しております。
関連記事:空間に合わせて扉の印象も変えたい!
2. 大胆な意匠で迫力を生む「大判タイル」

After – 内装では珍しい大理石調の大判タイル(1200mm×600mm)を大胆にレイアウトした廊下

Before – リノベーション前の廊下の様子
床での大理石の採用が叶わなかった分、廊下の壁面でその理想を具現化しました。
採用したのは内装では少し珍しい大判(1200mm×600mm)の大理石調タイルです。
この大判タイルを壁に貼ることで、圧倒的な迫力と重厚感が生まれました。
さらに、光を反射する鏡面のものを選定することで、視覚的な広がりと高級感を両立させ、玄関を一気に「非現実空間」へと昇華させています。
3. 光源を隠し、質を高める「グレアレスダウンライト」
高級感のある空間づくりにおいて、照明計画は非常に重要です。
わたしたちは玄関の照明にも徹底的にこだわりました。
採用したのは、グレアレスダウンライトと呼ばれる光源が目立ちにくい仕様の照明です。
これにより、光が直接目に突き刺さる眩しさを軽減し、より洗練された優しい光で空間を演出しています。
また、照明をただ中央に配置するのではなく、部分的に壁に寄せて大判タイルを照らす計画を施すことで、素材感が際立ち空間に立体感を生み出しています。

After – タイル壁面に寄せたグレアレスダウンライト
ここまでの3つのポイントに加え、クロスも全て素材感のある白を基調としたものに変更しており、S様のご要望である白い非現実空間を作り出しています。
〜 LDKのこだわり 〜
職人技と光で創り出す
唯一無二のシンボリックな壁
LDKはS様の理想とする「非現実空間」を最も象徴する場所です。
LDKのリノベーションポイント
- 世界に二つとない「イタリア漆喰」の採用
- 質感の調和を生む「カラーガラス」の配置
- 空間を広く見せる緻密な「照明計画」
1. 世界に二つとない「イタリア漆喰」の採用

After – イタリア漆喰を施したふかし壁はテレビを壁掛けしていただける仕様

Before – リノベーション前のLD壁面の様子
メインとなるLDKの壁面に提案させていただいたのは、タイルでもクロスでもないイタリア漆喰です。
イタリア漆喰の最大の特長は、職人が現場で手作業で創り上げるという点にあります。
漆喰はタイルのような目地もクロスのような継ぎ目もなく、まるで一枚の大きなアートワークのような壁に仕上がります。
手作業だからこそ、「世界に二つとない唯一無二の壁」がデザインできるのです。

After – 現場で職人が仕上げるイタリア漆喰は、既製品にはない魅力と存在感が特徴的
S様のご要望に合わせ、マーブル調で光を反射する鏡面の仕上げを施しております。
その結果、壁自体が光をまとい、とても高級感のある空間が生まれています。
関連記事:塗り壁が秘める魅力
2. 質感の調和を生む「カラーガラス」の配置

After – 他とは異なる素材感でアクセントをもたらすカラーガラス

Before – リノベーション前のLD壁面の様子
イタリア漆喰の壁をさらに引き立たせるために、左側の壁にカラーガラス(ホワイト)を配置しました。
このカラーガラスは縦に3分割で配置しており、シンボリックなイタリア漆喰との境界を意識した縦のリズムを生み出し、空間全体にメリハリを持たせています。

After – カラーガラスとイタリア漆喰との相乗効果が美しいシンボリックな壁面
ガラスは透明だけでなく、黒やブロンズなど様々な色がありますが、今回は白い空間の統一感を保ちつつ光沢によるラグジュアリー感を加える役割として機能しています。
ガラスの持つ光沢と漆喰の持つマーブル調の質感が相乗効果を生み出し、あまり日本国内では見かけないような手法で高級な雰囲気を演出しています。
3. 空間を広く見せる緻密な「照明計画」

After – 天井を照らすコーブ照明とカラーガラスを照らすコーニス照明
さらに、LDKでは光で空間の質を高める工夫を随所に散りばめています。
まず、縦に配置した壁面のガラスとイタリア漆喰との境界には、ガラスの壁面を照らす縦の間接照明を組み込んでいます。
イタリア漆喰の壁面部分が少し手前に迫り出したふかし壁の様な構造になっており、その裏側に照明を組み込んでいます。
間接照明は天井や床に設けることが多いですが、壁に縦に入れることで空間にリズムと奥行きをさらに与えています。
また、天井には元々あった梁の形状を利用し、その上部に天井を照らす間接照明(コーブ照明)を取り入れました。
照明で天井面を明るく照らすことで、空間を広く見せる効果があります。
反射する素材が多い今回の空間ではこの効果が最大限に発揮され、体感する広さ感も高級感もご要望に沿ったものになっています。
〜 キッチンのこだわり 〜
生活感を排除するプランニング
白で統一された非現実空間をテーマとするS様邸では、「生活感をいかに排除するか」が重要なテーマです。
特に生活家電や調理器具が集まりやすいキッチン周りは重要なポイントになります。
キッチンのリノベーションポイント
- キッチンカウンター下の「面取りガラス」が魅せる上質さ
- 生活感を最小限に抑える「造作壁」
- システムキッチンの「面材」も徹底して白く統一
- スタイリッシュさを追求した「ガラス扉」
1. キッチンカウンター下の「面取りガラス」が魅せる上質さ

After – LD壁面との連続性を持たせるキッチンカウンター下に施した同系統カラーガラス
LDに面するキッチンカウンター下も細部までこだわりが詰まっています。
カウンターの下には、LDスペースで採用したカラーガラスを施しました。
このガラスは単に色を合わせただけでなく、一枚一枚の縁に面取り加工を施しています。
この斜めのカットにより、光の反射で繊細な立体感と陰影が生まれ、空間にさりげない奥行きと一段上の高級感を演出しています。
2. 生活感を最小限に抑える「造作壁」

After – キッチンの生活感を最小限に抑える目隠しとなる造作壁

Before – リノベーション前のキッチンの様子
このプロジェクトでは間取り変更などの大きな変更はしていませんが、唯一この箇所に壁を作りました。
キッチン周りの既存の間取りでは、カップボード(食器棚)スペースがLD側から丸見えの状態でした。
カップボードにはどうしても家電などが置かれ、生活感が出やすくなります。
そこでわたしたちは、カップボードスペースに新たに壁を設け、LDからキッチンを見た時の目隠しの役割を持たせました。

After – 造作壁を照らし光のシルエットを楽しむピンスポットダウンライト
壁を作ると圧迫感が出るのではないかという懸念もありましたが、壁の真上にピンスポット照明を施すことでこの壁自体に意味を持たせました。
飾りがなくてもアート感のある壁となり、圧迫感を解消しつつ空間のアクセントへと昇華させています。
このピンスポットは造作した壁に近い位置に設置しており、敢えてスカラップ(光のシルエット)が出る計画にしています。
実際にアート作品を壁に飾ると、スカラップの効果もあり自然と視線をアート作品に誘ってくれます。
3. システムキッチンの「面材」も徹底して白く統一

After – 白で統一したシステムキッチンの面材

Before – リノベーション前のシステムキッチンの様子
玄関や廊下と同様に、キッチンでも既存の茶色い木目を完全に消し、真っ白で統一された空間を目指しました。
新築マンションの標準仕様として設置されていたシステムキッチンの面材も茶色の木目でした。
玄関扉の内側で採用したシートや洗面所など他の居室の扉に採用したものと同じ、素材感のある白いシートをキッチンでも採用しました。

After – シンプルで清潔感のある白一色のシステムキッチン
このシートをシステムキッチンの面材にすることで、元の木目を完全に覆い隠し、LDK全体の白い空間に調和させました。
これにより、キッチン自体を交換することなく、限られたコストと制約の中でお客さまの理想とする統一されたラグジュアリーな空間を実現しています。
4. スタイリッシュさを追求した「ガラス扉」

After – 玄関とLDKを繋ぐ扉はガラス扉に取り替えることでスタイリッシュさと開放感をプラス
玄関とLDKを繋ぐ扉も徹底的にこだわりました。
元は普通の木目扉でしたが、それを扉ごと全て取り外し、ガラスの扉に変更しています。
扉枠は細く白のものを採用することで、スタイリッシュな印象を与えています。

After – 玄関とLDKを繋ぐ扉はガラス扉に取り替えることでスタイリッシュさと開放感をプラス
このように扉を透明なガラスにすることで、LDKから玄関を見た時、その逆の時にも圧倒的な奥行きが感じられます。
LDK側から透明の扉越しに玄関まで見ることが出来ますが、玄関扉まで白く統一しているため、開放的で統一感のある非日常を感じられる空間になっております。
〜 LDKに隣接する洋室のこだわり 〜
様々な用途を想定したフレキスブルスペース

After – LD壁面とのユニゾンを感じるイタリア漆喰とカラーガラスの壁面

Before – リノベーション前の洋室の様子
このスペースはLDKと隣接し引き戸で区切れる仕様になっております。
メインとなるLDKのシンボリックなイタリア漆喰と同様に、このスペースにもちょうど対角で同様の壁を計画しました。
S様ご自身がこのスペースの活用方法をご検討中とのことでしたので、どの様なシーンでもご活用いただける、且つ他の空間との連続性と統一感を持たせつつフレキシブルにお使いいただけるスペースを計画しました。
デスクを置いてワークスペースに、お花を置いてリラックスできるスペースに、どの様なシーンでもご活用いただけると思います。
装飾が空間を変える
内装デザインとプランニングの大切さ
一般的にリノベーションといえば、壁を壊し、間取りを大きく変えるフルリノベーションが注目されがちです。
しかし、今回ご覧いただいたS様邸が物語るのは、装飾が空間を劇的に変える力と重要性です。
大理石調のタイルを壁に施す、職人の手作業による唯一無二の漆喰の壁を創る、照明をグレアレスにする、細い白枠のガラス扉に変更する、これらの装飾や意匠の変更のみで、新築時の標準仕様の面影を消し去り、非現実的なラグジュアリー空間を創造することができました。
「非現実的な憧れ」を、
あなたの「日常」にするリノベーション。
わたしたちは、お客さまの理想の住空間を創り出すことで、そこに暮らすお客さまご自身が「主役」としてより惹き立つような空間を目指しています。
S様は床材の変更という制約に直面しましたが、結果的には当初の理想を上回る空間を実現することができたと実感しております。
リノベーションは、必ずしも大掛かりな工事である必要はありません。
クロスを変える、照明を工夫する、ミラーを効果的に配置するといったことだけでも、空間の質、住まう人の気持ち、そしてご帰宅時の高揚感を大きく変えることができると確信しております。

After – 白で統一された非日常を感じるLDK
もし今、あなたが「こんな空間に住みたい」という想いや強い憧れを抱いているならば、ぜひわたしたちにご相談ください!
漠然としたイメージでも問題ございません!
わたしたちナインフォーは、お客さまのライフスタイルや潜在的なご要望を深く見極め、固定概念にとらわれない斬新な提案力で、理想を具現化するオーダーメイドの空間を創造します。
「非現実的な憧れ」を、あなたの「日常」にするリノベーション。
あなたの理想をわたしたちにお聞かせください。
わたしたちと共に、あなたの人生を彩る「上質な背景」を創り出しませんか。
Participated creators

